メールじゃだめですか?

小林雄気税理士事務所ではチャットワークというチャットツールをメインに使っています。

「チャットワークを使いますがいいですか?」とお伝えすると、一定数の割合で「メールじゃダメなの?」と聞かれます。

もちろん、私たちもメールを使わない訳ではありません。しかし、メールではなくチャットを使うのは様々な利点があるからです。

メールのデメリット① セキュリティに不安

メールを送信すると相手まで一瞬で届きます。しかし、実は様々な経路を通って、バケツリレーの仕組みで運ばれています。特殊なソフトを使えばリレー中のメールを盗聴することができるのです。

ほとんどの場合、メールの本文は暗号化されていません。悪意を持つ人の手にメールが渡った場合、とんでもないリスクが発生することになります。

「ウチはメールでは請求書ぐらいしか送ってないから、外部に見られても大丈夫」と考えていたとしても、ネット上でその請求書を晒されてしまうような事態になれば、御社に対する信頼感は大きく揺らぎます

私たちは多くの機密情報を扱っている税理士事務所です。お客様がこちらに送ってくださるメールにセキュリティがいつも確保されているとは限りません。そこで全ての通信が暗号化されているチャットを使っていただくことで安全性を高めているのです。

ちなみに、添付ファイルを暗号化して、別メールでパスワードを送る手法がよく使われていますが、両方のメールは同じ経路を通るため、盗聴された場合には添付ファイルとパスワードの両方が手に入ってしまうため意味がありません。パスワードのメールを別の経路で送るか、できる限り時間を離して送ることが必要になります。

小林雄気税理士事務所から送信するメールは、Microsoftの「Azure Information Protection」という機能を使って自動で暗号化されるようになっています。受け取ったメールをクリックすれば、パスワードのメールがMicrosoftのサーバーから送信されます。別経路、かつ、時間を離して送られるという条件を満たしています。

メールのデメリット② 気軽に送れない

メールを送るときって気を遣いますよね。相手の会社名、名前、役職を間違えずに入力して、「いつもお世話になっております。」から文章を始めて、最後に署名を付ける必要があります。

間違いに気がついたり、分かりにくい表現だなと後から思ったときでも、後から修正できません。もちろん、送ったメールを取り消すこともできません

メールのデメリット③ ブラックボックス化してしまう

よくある税理士事務所のスタイルでは、担当者ごとにメールアドレスが用意されていて、そこでのやりとりは所長や他のスタッフからは全く見えません。

担当を引き継ぐ際には、すべてのメールを新しい担当者に転送すべきなのでしょうが、はたしてそこまでやっている事務所があるでしょうか。

また、ブラックボックス化していることで、不適切な内容のメールを送っていたり、ぞんざいな言葉遣いをしていたとしてもそれを防ぐ術はありません。

ちなみに、小林雄気税理士事務所のメールアドレスは事務所で1つしかありません。ブラウザ上で動くメールワイズというメールソフトを使うことで、すべてのメールを正社員の全員が読むことが出来るようになっています。

チャットワークのメリット① パソコンでもスマホでも同じように使えます

それでは、ここからはチャットワークを使うことのメリットにクローズアップします。

パソコンのブラウザ、パソコンのアプリ、スマホのアプリと使う環境が変わっても、同じアカウントを使えます。じっくりと文章を入力したり、ファイルを送る必要があるときはパソコンを。サクッとメッセージだけ伝えたり、写真を撮って送る場合はスマホでと使い分けることができます。

チャットワークのメリット② 無料で使えます

有料のビジネス版も用意されていますが、無料版でも十分な機能があります(ただし広告が入ります)

チャットワークのメリット③ 簡単に使えます

「ビジネス版のLINEですよ」とご説明して、実際に操作をお見せすると、皆さんサッと理解してくださいます。後からメッセージを修正したり削除したりもできますし、 1クリックでリアクションができる機能もついています。

LINEのようなスタンプは使えませんが、笑顔や泣き顔の顔文字が使えますので、硬い文章を柔らかくすることもできます。

チャットワークのメリット④ タスク機能があります

チャットワークにはタスク設定機能があって、担当者と期限を登録することができます。

小林雄気税理士事務所からお客様へのお願いについては、 私たちとお客様の双方が忘れてしまわないように、すべてタスクを設定するようにしています。

期限を過ぎたタスクがあると、赤いアラートが上がって一目でわかるようになっています。

チャットワークのメリット⑤ 写真やデータを送信できます

お客様が送り忘れた資料があっても、スマホで写真を撮って送るだけで解決できます。毎月、通帳の全ページの写真を撮影して送ってくださるお客様もいらっしゃいます。

メールのように、スキャナで読み取って、画像にパスワードを掛けて、メールに添付して、パスワードメールを別に送ってとする必要はありません。ExcelやWordで作ったデータも、チャットワークにドラッグ&ドロップするだけで簡単に送信できます。

チャットワークのメリット⑥ グループチャットを使います

お客様との連絡は、小林雄気税理士事務所の全員が所属するグループチャットを使っています。

もし担当者が休みを取っていたとしても、他のスタッフもそのチャットを見ていますので、緊急時でも迅速な対応が可能です。ブラックボックス化を防ぎ「他人に見られている」を意識することで、モラルハザードの抑止にもつながっています。