過去5期の主要数字を比較できます

年次報告書には、決算書の数字の中から必要なものを厳選して、過去5期を比較できるようにしています。過去の数字と比較することで、自社の歩みが一目瞭然になります。

以前はTKCが公開しているデータを使って、同業他社との数字比較を載せていたこともありました。同業種とはいえ、どんな会社か全く分からない数字を経営者が気にすることに意味が無いと思って載せることをやめました。

同業他社の数字を気にする気持ちはよく分かります。私も他所の税理士事務所の規模が気にならないと言ったらウソになります。しかし、本当に大切なことは他所の会社と比べて良い悪いと判定することではなく、過去の自社の姿を基準にして理想の姿にどれだけ近づいてきているのかを認識することではないでしょうか。

比較利益を載せています

「経常利益」

会社の数値の中で1位2位を争うほど大切な数値とされています。ここが赤字になると銀行の評価も大きく下がります。

しかし、過去の自社の姿と比較する観点から見ると、この数字を比較することは適切なんでしょうか?

経常利益には、経営者が自分の意思で変更することができる役員報酬と、設備投資のありなしで大きく数字が変わる減価償却費がマイナスされています。儲かってきて役員報酬を大きく増やすと、その事業年度の経常利益はその分抑えられます。また、高額な設備を購入して新たな減価償却が始まると、初年度は金額が大きくなって(定率法の場合)こちらも経常利益に大きく影響します。

これらを踏まえると、経常利益が増えた減ったと一喜一憂することに大きな意味があるのでしょうか?

そこで小林雄気税理士事務所では、役員報酬と減価償却費の2つを外して計算し直した利益を「比較利益」と名付けて載せています。この比較利益を使えば、会社の本当の実力を過去と比較できるようになるのです。

用語の意味を載せています

年次報告書には多くの数字が載っていますが、あまりにも多いため、それぞれが何のための数字なのかイメージできないものも多々あると思います。

作成当初は、わかりにくい数字に絞って説明を載せようと考えていましたが、見る人によって易しい難しいの基準も違ってきます。そこで「えいやっ」と思い切って、すべての数字について説明を作成することにしました。

もちろん、説明を読んでも分からない数字については遠慮無くお聞きくださればと思いますが、「いちいち税理士に聞くのも、わかってないみたいでイヤだな」と考えている経営者にも、これで安心していただけると思っています。

最適な役員報酬を決められます

現行の法人税法の規定では、決算時に役員報酬を一度決めたら、次の決算まで金額を変更することができません

しかし、一年間の数字を予測した上で、利益が多すぎず少なすぎず、かつ、返済がキツくならないという、最適な役員報酬の額を決定することは、かなり難易度が高いです。

そこで、お金のブロックパズル(西順一郎氏のSTRAC表をベースに和仁達也氏が改良したシミュレーション図)を年次報告書に盛り込みました。これを使うことで、必要な返済額確保しておきたい余剰を踏まえた上で、売上や粗利の予測を加味して、最適と思われる役員報酬の額を決められるようになりました。